4/28日は小本仮設にて「織り織りのうた・古着配布の会」をおこないました。
織り織りのうたプロジェクトは全国の支援者の皆様から送っていただいた古着をリサイクルして織物商品にするプロジェクトです。
でもリサイクル(再生)のまえにすべき段階がありますよね、みなさん。
そう、リサイクルは最後の手段なのです。
捨てる前にするべきこと
その1:リデュース・削減 必要のないものは買わない
その2:リペア・修理 直せるものは修理して使い続ける
その3:リユース・再利用 不要になったものはそれを必要としている人に譲る
その4:リサイクル・再生 使用不可能となったものは再生
リサイクルが最後に来るのには意味があります。ゴミの分別回収などでご存知のように、リサイクルするとなるとその前の3つの段階とは桁違いにコストが掛かり始めます。私たちは捨てるよりはリサイクルすればよいと簡単に考えがちですが、その後の過程やコストが見えないので、廃品回収・分別・破砕・素材化・製品化・販売という新たなリサイクルプロセスを踏むべきかどうかは、真剣に考えなくてはなりません。そして、リサイクルはひとりでは解決できない問題であり、私たち全員で取り組むべき問題なのです。
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これまでに織りの素材としていただいた布の中には、新品のTシャツやまだ気に入れば着れそうな服が入っていました。これまでは、すぐにそれらを裂き織りとしてハサミで裂いてしまっていました。織り材料のために送られたものを別の用途に利用するのはいけないという思い込みがあり、それこそ行き場のない服をそのままで抱えていたら倉庫部屋があふれかえり、大変な量になっていました。
使用に耐えないと思う服も残念ですが、少しづつ廃棄処分していました。これまでの経験から配布会をするのは準備が本当に大変だし、余ったらまた引き取り先を探したり処分に困ると考えてそのようにしていました。
しかし、布裂き担当のお母さんから戻ってきたきれいに裁断された新品のシャツの束を見たときに、ふと気付いたのです。
「まだ着れるものを、斬ってしまっていいのかなあ?」「まず、このままで欲しい人にはさし上げたほうがよいのかも?」
この日、配布会に来ていただいた漁師の奥さんが教えてくれました。
「船を整備するときには油まみれで機械を全部ばらすから、ボロがいっぱいいるのよ。床に敷いたり、油拭いたり、ウエスだね。使い道は、着るものだけじゃないからね。」
「福祉施設とかでもウエットティッシュとか雑巾とかなんだり買って経費かかっているでしょ。ボロでいいのよね。」
そうか、贈ってくれた方たちは、この布が生かされるために贈ってくださったのでした。
忘れていました。まだまだ、使い切れることを。
それは困った人のため。
でも日本すべてが被災者よ。
織り織りのうたはお金じゃない。
てど(手技)がみんなを救うとき。
ひと織りひと織りつなぐ母。
織り織りのうたをうたいながら。