手織りのヨーガマットの元祖

やさしい風合いのグレーピンク色「冬の朝」。インディコ(藍染)風の「夜の海」

2011年4月。被災地でヨーガをするとき
ビニール素材の上質なヨーガマットを持参する気持ちになれなかった。
何か…心安らいでいただきたかったので
あたたかで、お騒がせのない上に坐っていただきたいと思ったのでした。

ヨーガに通う東京狛江市や調布市の生徒さんが
2台の織り機で空いている時間をつなぎ、織りあがっていったマットは、3ヶ月で37本に!
それを被災地にの方にプレゼントしながらヨーガ体験いただきました。

あれから8年。
被災者が手織りのヨーガマットを制作する「織り織りのうたプロジェクト」は
今では一人の織手 三浦久米子さんが今でも制作くださっています。

ヨーガが生まれたインドでも、現在では逆輸入ヨーガとなっていますから
マットもすっかり 織物から人工的なものになりました。
機能も優れ、高性能。広まるは当然。
しかし、その「性能」「機能」「優れた」とされる点って
ヨーガにとって…「優れモノ」と言えるのかしら?

それぞれの感じ方でございますね😊

一般に良好であり、改善されていく点
・持ち運びが楽!
・適度な厚みと素材のクッション性でどこでも快適!
・アーサナ(体位)がキマる!
・最近では素材が身体の性質を助けてくれるマットもある。

織り織りのマットの特徴は
・少々重く持ち運びは不便です。
・古布の再利用で織ったマットです。
・立位のアーサナでは滑ることもありますが、自分の重心の状態がよくわかります。平等なら比較的問題ないです。
・洗濯して日に干したりできます。

【購入・問合せ】
ご希望の方は下記までご連絡ください。
お持ち込みの古布でお好みの色合い、大きさで織ることも可能です。
ベビーマットや玄関マットにされる方も多くいます。
最近では、類似商品も多く見られるようになりました。
わたしたちは、被災地に未だに届けてくださる 古布(Tシャツなど)を再利用し楽しく織っています。

oriori@tryambakam.jp

【姉妹品】
「色葉うた」
こちらは白いTシャツで織ったマットを
岩手県岩泉町の草木と水で染めています。
写真は
・茜(あかね)
・山桜
・りんご
・マリーゴールド
です。

染は岩泉スピンクラフトの工藤厚子先生の手ほどきで染めています。
通常は羊の毛を染めるので(動物性)よく色が染まりますが、
このマットは木綿の布(たまに化繊)のため(Tシャツ)、色がしっかりと入る風合いではありません。
日に当てると色があせることもあります。

織り織りうた

美しい架け橋の物語


「わざわざ ここにきゃんしたの。」
やー 大船渡で被災して、ずっと織りのこと知っとっで こんど新しい家が建ったって。
引っ越してこのマットを敷くって わざわざ だんなさんといっしょにここさ来てくださって〜ぇ」
「ピンク色が入った海(青系のマット)が欲しいって来て……」
「それから、ちょうど織ってた山マット(緑系のマット)見て、同じ感じのがいいと頼んでいってくださったの」

年末に訪れたときのことでした。
小本と大船渡を繋ぐ長ーい架け橋を見たようでした。
とてもうれしそうに語る織手さんを見れば 互いにとってとても励まし合い(愛)になった瞬間だったんだなぁ〜とわかります。
わたしもとても嬉しくその話に夢中になりました。

あれから8年。

大船渡で同じように家を失い被災した夫婦が
どうやら 小本でのこのマットの活動を知っていて、
新築が建って入居となった機会に、小本の工房まで訪ねてきてくださったようです。

大船渡市松崎町の志田さま
ありがとうございました!
喜んで使ってくださる方ばかりですが、こうして同じ被災者同志が
縦糸 横糸 折りの日々の織り織りのうたマットでつながることは何と素敵な物語でしょう!

仲介人は感動したもののご紹介がすっかり遅くなってしまいました。
しかし、改めて。
忙しく感じるものの変化ばかりでなかなか貫けない毎日の内で、このような美しい物語があることを一人でも多くの人に伝えたいと思います。

織り織りうた