2015年3月14日―みちのり ― vol.3

今月の織りは虹
 3月の『織り織りのうた』
 ご注文の「虹(にじ)」が織り上がりました。
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 色ごとにグラデーションになっていました。
 
 どのくらいの間送ってくださってきた古布を見つめて
 どのくらいの間並べて触れたり眺めては また並べて
 どのくらい黙って織り続けるのでしょう

あぁ〜待って
 最後の検品をしなくちゃ
 丁寧に触れて、眺めて
 鉤棒で端布をちょこっと押し込んだり、引っ張ったりしていらっしゃいます。
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織りのうた
 織りのうたが、時のうたが聴こえてきました。

扉をあけて
 帰り際
 扉をあけてくださいました。
 「あーきれい過ぎる、よくわからないコンクリート!」
 「こんなにしたから、雨が降るとぜーんぶこっちにながれてくる!
 工事するとき、こうなるよぉ〜って一言いわさってくれたら教えるのに!」

 この向こうを思えば幸せなんだけどぉ

 扉を開けてコンクリートの向こうを
 いつも変わらない、いえいえ、いつも変わるけれど、
 生きた色を変容させ感動のちからをくれる海を見られるのですね…
 
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2015年3月14日―みちのり ― vol.2

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空間の語らい
 大風呂敷をひろげるように想いのたくさんを聴きました。
 先日で4年が過ぎこの4年、毎日毎日を想ったといいます。
 また、
 いやいやこの4年にかぎったことじゃなくってぇ…と、
 毎日、毎日、稼いで(稼ぐ=はたらく)、子供たち育てて、
 父さんが頑張るのを応援しさって明け暮れてきたぁ…
 子供の顔だって見ていたんだか…とにかく走ってたぁ
 津波があって、また何とかふんばって
 気付いたら 今度は「老」なのぉ。

海 みとった
 朝はやーくから海に出て
 朝露のうちから畑に行って
 感動があったぁ!これが元気の源!
 感動しなくちゃ

 海に出ることが奪われて
 父さんは感動がないんだかぁね
 みんなね、少し感動しなくなったんだねぇ
 わたしはこうして織りしているから
 海見に行ったり
 山の七変化を見て感動するの
 こんな色いいな〜って
 こんな可愛い花っこぉ〜って
 それで織るの

二足のわらじ
 みなさんからの古布で織りに使えなくても
 こうして
 どう?
 50足になったかなぁ
 100足まで 声かけてみっぺしかねぇ

 どうしてもほら
 右と左
 なかなか同じにはいかないねぇ
 ほら
 ほら
 ほら、これ、真っ赤な鼻緒がかわいい〜

自然に平ら
 後ろんとこも
 ボコっとなって
 普通はこう、 叩いて潰す木の棒があるっけ
 オラさは持ってないのね、
 でも
 履いているうちに
 平らになるっけ(笑)
 履いて、歩いてだんだん自然にそうなるものぉ
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2015年3月14日ーみちのりーvol.1

今年初めて向かう工房訪問。
1月には向かう道中、危険とと遭遇し断念した。

そのとき救ってくれたのは、遊牧ならぬ遊湖民 釣族。
さまざまな遭遇に備えた万全装備
だから人助けも万全!
実体験を含んで行動する民族が
土地を知る者が頼りになります。

この日、春の快晴
でもでも
岩洞湖にはまだ遊湖民の姿が!釣族、いえ匠等がいらっしゃるということで
まだまだ凍っているということ。気をつけよぉ〜

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あ!
思わず声をかける。
連絡手段のお手伝い。
「…わたしにも同じ経験が。
経験しているからこそ、よくわかるんだぁ…理解できるんだぁ」
「引き出すの手伝ってくれませんかぁ」
「いいとも!さあ、一緒に引き出しますよぉ〜」
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土地を知る人々のいる場所は少なくなっているのかもしれません。
知る人は雄大です。わたしたちが「たいへん!」と思うことなんてちっぽけのちっぽけなのでしょう。

岩泉の人々に触れる中で、
多くの気付きに出会い続けています。

生きること、暮らしの中心は
人間関係でも時間でもお金でも責務でも、名声でもありません。
大自然がすべての中心にある海人さま、山人さま。
パートタイマーな考えは……「?」です(笑)。

時間は自然の法則で流れていることを実体験で感じながら、話をしながら暮らしています。
超えられない。
計画したり、その中でなんとかしようとしたり、隙間に押し込んだり…
「なーにやってんだぁ〜」と見られているこったぁ〜(笑)。

そういうことを、ここで学ばさっていました。
そういうことを、わたしという人間は実感することが必要だったのでしょう。
そんなわたしは、出来る範囲の中でのお礼の気持ち…
求められる方があれば、ヨーガをお伝えいたします。
土地に暮らす者が、
その土地の平和を祈って伝えるのが一番です。
岩泉、三陸の土地に、そんなヨーガの種を植え、育んでくださる方がポツポツ芽を出しお顔を揃えいらっしゃいます。
izuki